資 格 試 験 に つ い て
 
は じ め に
 
一概に資格試験といっても、国家資格、公的資格(簿記検定など)、民間資格(TOEICなど)、資格商法のための資格(いわゆる士商法)等があります。
ここでは、管理人が取得できた国家資格、公的資格についてご紹介します。
 
 
なぜ資格を取得したのか
 
アマチュア無線と、ラジオ音響技能検定は、ただ「ラジオ少年だったから」という理由です。あとの資格は、転職をせざるを得なくなったときに、少しでも有利にしたい(つぶしをきかせたい)という思いからでした。
しかし、実務を知らずに資格だけ取っても、いわゆるペーパードライバーと同じであり、必ずしも転職に有利というものではありません。
今のところ、アマチュア無線を除いて全く役に立っておらず、額に入れて飾ってあるだけで、ただの自己満足に終始しているのが現状です。
受験料や参考書も高額であり、費用対効果を考えると・・・・・(^_^;)
 
 
資格試験の傾向と対策
 
いろいろな資格には、通信教育がセットされていることが多く、新聞や雑誌の広告で必ずといって良いほど目に留まります。
以前は、その通信教育の「無料パンフレット」を見ていて、おいしい「合格」の文字に釣られてしまい、ついつい取り寄せてしまったのですが、テキストがいい加減で普通に読んでいてつじつまの合わない記述があったり、編集(レイアウト)そのものが???のものがありました。そんな部分を見つけてしまうと、ヤル気がなくなってしまい、返品したり料金を払って放棄したりしていました。
このため、その後は独学に徹することとし、参考書(問題集)は書店で売っているものや業界団体等で取り扱っているものだけを使いました。
 
管理人が取得した資格について考察すると、合格基準点は各科目60点以上である試験がほとんどであることです。そして、出題傾向は、60%がいわゆる「過去問」のアレンジです。あとの20%が基本事項の新問、20%が「但し書き」や「枝葉」を扱った難問です。
つまり、過去問を完全に覚えれば合格するはずですが、巧みにアレンジして思い違いを誘うようになっているので、そうはうまくいきません。そこで、参考書や法令集を一通り読んで、過去問の論拠を確認します。そうすると、80%までが守備範囲に入ってきます。あとの20%は、法令の但し書きや参考書の枝葉の部分で、普通は読み飛ばしてしまうようなところから出題されるので、正解するのは非常に難しいといってよいでしょう。だから、この80%部分での勝負となるわけです。
 
どの資格試験にしても、毎回必ず出題されるメインディッシュとなる問題があります。「法令(制度)の基本方針」「指定数値」「基準額」「基本公式」はなんとしても覚えるべきです。
特に、民間団体(業界団体)の関与についての設問は、必ず「法で定められている」です。また、「・・・・のみである」とか「・・・・については定められていない」とかいう言い回しの設問は、ほとんど「誤が正解」です。
また、設問が5項目あってそのうちの複数項目を選ぶ問題は、ひとつの項目でも分かれば、あとは選択肢から消去法で逆算することもできます。
 
覚えにくい場合や、計算問題は必ず紙に書きましょう。広告の裏紙で十分です。管理人は、面倒くさいのでアタマの中でイメージすることが多いのですが、やはりすぐに睡眠学習となって能率が悪いです。
 
学習時間は、社会人でしたら就寝前の30分から1時間程度しか取れないと思います。短時間でよいですから毎日地道に続けることが必要です。
学習期間は、管理人が取得したレベルの資格では、2級アマチュア無線(モールス信号のヒアリングあり)と甲種危険物は半年。あとは3箇月もあれば十分です。
 
試験実施機関は、国の直営ではなく、公益団体や業界団体に委託(代行)されています。関係法令にも、公益団体や業界団体をして法の適切な執行に寄与せしめるような趣旨があることがほとんどです。
このため、試験の申し込みから免許証の発行までを団体が一括して実施していることもありますし、日常業務にあっても、安全教育等でこれら団体のかかわりが大きくなっているようです。
 
 
無線従事者免許(アマチュア無線技師)
 
 昭和58年に電話級を取った頃の免許証は、手書き(ゴム印)で、二つ折りのものでした。発行者は電話級と電信級が旧郵政省の出先機関の長でしたが、2級は郵政大臣(現:総務大臣)の免許となっています。
 いずれも、名古屋市で受験しました。電信級や2級はモールス信号のヒアリング試験があり、また2級は電子回路がいろいろ出てきて、覚えることが大変だった記憶があります。
 
アマチュア無線電話級
 
アマチュア無線3級、2級
 
 
 
ラジオ音響技能検定
 
エレクトロニクス・オーディオの「知識」「技能」をアナログ技術という観点から総轄して評価する技能検定(公的資格)です。昔は、電子機器の製造や修理技術者として就職するための登竜門的でポピュラーな資格でした。しかし、今では電子機器が、真空管やトランジスタといった部品から、ワンチップLSIに変わり、また、基盤まるごと交換や使い捨ての時代となり、いちいち個々の部品をいじらなくなったため、マイナー資格に転落してしまいました。
津工業高校で受験しました。もともと私は「ラジオ少年」だったので、4級はなんとかなりました。
 
ラジオ音響検定
 
 
 
危 険 物 取 扱 者
 
消防法に定められた危険物(主に発火・引火しやすい個体・液体)を取り扱ったり、その立ち会いをするための資格です。
資格の種別により、取り扱える危険物の種類や業務内容等が違います。
いずれも津市(県津庁舎及び高田短大)で受験しました。甲種は危険物の類別毎の指定数量や物質の物性、最適な消火方法をたくさん覚える必要があり、なかなか大変だったと思います。
 
危険物取扱者
 
 
 
甲種火薬類取扱保安責任者
 
火薬庫(1年間の貯蔵量 20トン以上)又は火薬類の消費場所(1ヶ月に1トン以上)において、火薬類取締法に基づく取扱保安責任者、その代理者又は副保安責任者の選任資格を得るもので、その職務に就くことができます。
特典として、陸上自衛隊の技術陸曹の任用資格があるそうです。
津市(津市労働会館)で受験しました。マイナー中のマイナー資格と思っていたところが、100人くらい受けに来ていて驚きました。ただ、冷房が寒すぎた覚えがあります。
 
 
 
 
 
高圧ガス製造保安責任者(丙種液化石油ガス)
 
主として、LPガス充てん事業所、LPガススタンド等のLPガス製造事業所において、LPガスの製造に係る保安の統括的又は実務的な業務を行う場合に必要な資格です。
化学工学の分野の製造現場(プラント)の資格だけあって、さすがに計算単位が大きいのと、国際単位系の単位換算に戸惑いました。
四日市市(四日市大学)で受験しました。
 
高圧ガス製造保安責任者(液石)
 
 
 
冷凍機械責任者第三種)
 
主に小型冷凍空調機器を備えている施設(ビルなど)、冷凍倉庫、冷凍冷蔵工場等において、製造(冷凍)に係る保安の実務を含む統括的な業務を行う場合に必要な資格です。
全く初めての内容でしたが、冷凍機械(冷凍庫)の仕組みが少し分かったような気がして、おもしろかったと思います。
四日市市(四日市大学)で受験しました。胃腸風邪のため下痢に悩まされながらの受験でした。
 
冷凍機械責任者
 
 
 
高圧ガス販売主任者(第2種)
 
LPガスの販売事業所において、LPガスの販売に係る保安の実務を含む統括的な業務を行う場合に必要な資格です。
高圧ガス製造保安責任者(丙種液化石油ガス)資格を持っていたので、試験科目を一部免除されました。
四日市市(四日市大学)で受験しました。
 
第2種高圧ガス販売主任者
 
 
国内旅行業務取扱管理者
 
旅行業法に定められている旅行業者及び旅行業者代理業者の営業所における顧客との旅行取引の責任者に選任されるための資格です。
「鉄ちゃん(鉄道マニア)もどき」を自認する私としては、どうしてもほしい資格でした。しかし、試験勉強は、退屈な旅行業法や運送約款、宿泊約款等の約束事を覚えることで精一杯となり、肝心な旅行実務の勉強はほとんどできませんでした。
実際の試験では、法律や約款の科目はオーソドックスな内容だったのですが、旅行実務の科目は、各地の土産物や特産品、祭りの開催月、地勢や地形、観光地の最寄り駅名、空港コード(略号)、鉄道料金計算のレアケースの問題など、旅行・鉄道・地理オタクといっても過言ではないような、とんでもない奇問ばかりで、時間も足らず本当に悪戦苦闘しました。(月刊JTB時刻表の本を1冊覚えましょう!)
名古屋市(大同工業大学)で受験しました。
 
国内旅行取扱管理者
 
 
 
毒物劇物取扱責任者
 
毒物及び劇物の輸入、製造や販売を行い、管理・監督するのに必要な資格です。私は学校を卒業したときに自動的にもらえる(毒物及び劇物取締法第8条第1項第2号)資格だったのですが、こんな資格が「オマケ」で付いてくるとは、卒業時に全く知らされていませんでした。
(制度上、免状は発行されていません)
 
 
 
特定第一種圧力容器取扱作業主任者
 
労働安全衛生法に定める作業主任者の一つなのですが、簡単に言うと、一定基準以上の大きな危険を伴う圧力容器を取り扱うために必要な資格です。
私は高圧ガス製造保安責任者の免許を持っているので、その特定の業務を行うために必要な圧力容器を取り扱う資格として交付を受けました。
 
特定第一種圧力容器取扱作業主任者
 
 
 
二級ボイラー技士
 
労働安全衛生法に基づくもので、特級、一級、二級の3種類の級がありますが、級の区分にかかわらず、全てのボイラーを取り扱うことができます。ただし、取扱者を統括する立場の作業主任者への選任には、級ごとにボイラーの規模が規定されています。
受験は、愛知県東海市の中部安全衛生技術センターで実施だったのですが、「なんでこんな所にあるの?」といった不便な場所でした。行くだけで疲れ、花粉で思考能力減退、過去問と違うパターンの問題で意表を突かれ、さんざんな目に遭いました。
やはり、過去問の丸暗記だけでは厳しいかなって感じでした。問題集の解説や枝葉も一読しましょう!
免許証は、前項の特一圧と共用になっています。
 
二級ボイラー技士
 
 
 
(電気通信設備)工事担任者DD3種
 
電気通信事業法に基づくもので、NTTやCATV回線等の電気通信事業者の通信回線に、端末設備又は自営電気通信設備の接続及び配線工事を行ったり、実地に監督をするための資格です。簡単に言うと、宅内に主としてインターネット接続のための回線を工事するものです。
同法71条には「工事担任者資格者証の交付を受けている者(以下「工事担任者」という。)」と表現されていますが、これでは何の工事担任者なのかわかりませんね。かたや45条には、事業用電気通信設備のための「電気通信主任技術者資格者」との名称の資格があることから、法律を作ったときの凡ミスのような気がします。
三重大学で受験しました。新型インフルエンザの感染予防のため、あまり人混みに出たくなかったのですが・・・・
 
DD3種
 
 
 
情報通信エンジニア
 
前述の(電気通信設備)工事担任者DD3種に付随する資格で、工事担任者規則第38条第2項の努力規定をよりどころとして、財団法人日本データ通信協会が制定したものです。
 
工事担任者規則第38条第2項には確かに「前項の規定により資格者証の交付を受けた者は、端末設備等の接続に関する知識及び技術の向上を図るように努めなければならない。」と規定されていますが、「情報通信エンジニア資格」を定めなさいとは規定されていません。(任意資格)
つまり、平素から自分で勉強できる人はそれで規定を満たしているのですが、やはりどこかの公的機関が一定レベルの研修をし、そのことを認定したら合理的であるということで、同協会がこの資格を作ったのだろうと思っています。
しかし、この「情報通信エンジニア資格」は毎年4千円〜6千円の更新研修料を払って更新する必要がありますが、普段から実務をしている方々(いわゆるプロ)は、絶えずタダで最新技術に接して勉強しているわけです。
このようなことから、プロの皆さんは、わざわざお金を払ってこの任意資格を毎年更新しているのかな?という疑問がわいてきます。
 
情報通信エンジニア資格
 
 
第3級陸上特殊無線技士
 
陸上移動系の無線局(いわゆる業務用無線)の技術操作を行うための国家資格です。
私の仕事上必要な資格ですので、「養成課程」でも取得できますが、資格自体は個人のものなので、ヘソを曲げて名古屋市の中産連会館で個人的に受験しました。
 
第3級陸上特殊無線技士
 
 
 
 
丙種火薬類製造保安責任者
 
煙火(いわゆる花火)等の製造工場(1日に300kg未満)において、火薬類取締法に基づく製造保安責任者、その代理者又は副保安責任者の選任資格を得るもので、その職務に就くことができるものです。
津市のサン・ワーク津で受験しました。この資格はマイナー中のマイナー資格らしく、ほんの数人しか受験していませんでした。(「火薬類取扱保安」のほうは70人くらい来ていました。)
ただ、受験料がこの種の国家試験にしてはメチャクチャ高額(17,000円)で、さらに上級資格の甲種、乙種は全て筆記試験で東京で2日間かけて受験しなければならないなど、受験意欲をそがれる仕組みとなっており、国としてあまり取得してほしくない資格であるようです。
県消防保安課の係員さまにお願い:せっかくの手作りの免状なのだから、一生の記念になるように公印をきれいに押してください。
 
丙種火薬類製造保安責任者
 
 
 
 
第2級陸上特殊無線技士
 
 陸上移動系の無線局(いわゆる業務用無線)の技術操作を行うための国家資格です。
私の仕事上必要な資格は7月に取った第3級だけで良かったのですが、アマチュア無線の4級にも満たない内容だったので、勢いで取ってしまいました。
 名古屋工業大学で受験しましたが、ちょうど花粉の季節だったので、花粉薬で眠たかったですね。
 この2級・3級の陸上特殊無線技士の資格は、いわゆる業務用無線装置を業務として使う人向けのもので、無線装置もブラックボックス化しており、操作員が自ら装置のフタを開けて中をいじることは想定されていません。
 これに対しアマチュア無線技士は、「個人的な無線技術の興味によって行う自己訓練、通信及び技術的研究の業務」と定義されています。つまり、フタを開けて中をいじることも想定されています。
 なのに、この特殊無線の試験では「トランジスタへの電圧のかけ方」についての問題やら、ナンセンスなのは「トランジスタの極性と電界効果トランジスタの極性の相関」といった問題があり、いったいその知識が何になるの?と言いたくなります。
 日常業務で装置のトラブルがあったときに何が必要かを主に問えば、少しでも興味を持って勉強できるのではないでしょうか。
 
 
 
第2級特殊無線技士
 
 
(電気通信設備)工事担任者AI3種
電気通信事業法に基づくもので、NTTのアナログ電話回線及びISDNに端末設備等を接続するための工事を対象としており、要するに家庭用の電話機・ホームテレホン・FAX・ISDN端末等の接続工事や実地に監督をするための資格で、以前に取得したDD3種の姉妹資格です。
いつものように過去問を押さえていけばOK!と高をくくっていたのですが、さにあらず。過去問6割、新問4割で、新問は、参考書に載っていない問題もありました。これでは、過去問を完全に押さえてもギリギリで、参考書以外の知識が無い管理人には、新問はヤマカンの世界。完全にウラをかかれました。
とにかく結果論として合格してよかったです。(藁)
三重県教育文化会館で受験しました。
 
AI3種
 
 
 
高圧ガス販売主任者(第1種)
LPガス以外の高圧ガスの販売事業所において、高圧ガスの販売に係る保安の実務を含む統括的な業務を行う場合に必要な資格で、高圧ガスの販売に関する保安に携わることができます。
今回も過去問を丸暗記して、その解説と関連事項を一通り読んだだけでしたので、2科目全40問中6問あった新問は正解できませんでした。正解できないと言うより、正解させないというほうが適切かも。
とはいうものの、この方法で合格圏内に届くことがここでも実証されました。
なお、この試験の計算問題のミソは、体積の単位のリットルと立方メートルとの単位換算、絶対温度と摂氏温度との換算でした。
 
三重大学で受験しましたが、今回は学内の駐車場が使えず、三重大学病院の有料駐車場を使う羽目に。国道23号の渋滞と広い学内を徒歩で移動するために、かなりの時間を費やし、余裕をもって行かなければあやうく遅刻するところでした。
 
高圧ガス第1種販売
 
 
要介護認定調査員   R2.11.17 NEW
「要介護認定調査」とは、市区町村に要介護認定を申請した際、原則として1〜2週間以内に訪問調査員(認定調査員)が自宅などを訪ねて、要介護者の心身の状態についての聞き取り調査を行うことです。
管理人は、以前担当していた業務で、「人員不足の折から、ナンかの時に役に立つかもしれないので、取得しといた方が良いのでは」ということで県へ研修に行きました。取得後、応援業務でベテラン職員に手取り足取り教えていただきながら2件だけ調査したように記憶しています。
調査に行くと、お年寄りはナゼか元気になり、普通に受け答えができたり、体もよく動くので、ご家族の方もびっくり!・・・ということがよくあるそうです。
 
要介護認定調査員
 
防火管理者(甲種)   R2.11.17 NEW
消防法では、多数の者が出入りし、勤務し、または居住する建物等では、収容人員や面積などの条件により、防火管理者を選任しなければならないものとされています。
管理人の場合は、今の事務所が入居するビルを防火管理するため必要となりました。
消防官、消防団員、警察官、甲種危険物取扱者などで、「一定の条件」を満たせば、自動的に資格を付与される特典があります。管理人は、消防団員の経験や甲種危険物取扱者の資格を持っていますが、その「一定の条件」を満たさないので、2日間資格取得研修に通いました。
 
 
防火管理者